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水無月

「静寂の音楽」

無数に並ぶ
雨粒の儚さ

とめどない
雨音の羅列

見えない手をもつ
採譜師が
フロントガラスに
描いた楽譜は
読まれることなく
流れていく

次々に
こぼれる音符

たゆみない
リズムの流れ

静寂の中
世界は音楽に包まれる

.....

「かみさまへ」

明日の天気は
曇りだと
どこかの誰かが
言っていた

てるてる坊主は
ほっと一息
ちびっこかえるは
寂しそう

明日の天気は
曇りだと
どこかの誰かが
言っていた

神様明日は
本当に
お空は笑って
くれますか?

.....

「いのち」

茂れる緑
色は濃く
滴る雨に
濡れ光る

厚みを増した
枝先の
それぞれの葉の
確かなこと

静かに移る
季節の中
足を踏みしめて
いのちは広がる

.....

「みず」

みずがみちる
そらに
くうきに

みずがみちる
おともなく

みずがみちる

みずがみちる

やがて
しずくとなって
こぼれるまで

みずがみちる

みずがみちる

せかいじゅうに
みずがみちる

.....

「眠り」

ひたひたと
優しい雨音に
耳を傾けながら

まだ見ぬ人に
想いをはせて
眠りにつく

水無月
雨と蔭の季節

.....

「あめのきせつ」

あめのきせつは
きらいだという

そんなことばを
ふとみみにして

すこしさびしい
わたしのこころ

すべてのものに
ふかくしみこむ

すべてをつつむ
あめになりたい

あめのきせつに
うまれたわたし

あめのきせつが
いとしいわたし

(2004.06.02)


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