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地 平

「浜辺の町」

朝靄の海
穏やかな海

黄金色の光に包まれて
身の引き締まる空気の中を
ゆっくりと進みゆく漁船

毎日がそこにあるように

なんでもなく美しい夜明けが
そこにはあった

.......

「はるのひに」

きらめく ながれ
まぶしい ひざし

のんびりと みずどり
ひらひらと ちょうちょ

すべての みどりが かがやきに みち
あおい あおい そらのした
たかく いのちを おうかしている

よこたわる いまの おもさを
ものともせずに

おそれをしらぬ うれいをしらぬ
それらは まったく うつくしい

たった いっぽんの
なのはなでさえ

.......

「さよなら」

その青年はにこやかに言った
僕はさよならを言いたくない
だから、また近いうちに

その青年はさわやかにお辞儀した

ありがとうございました

私の口から出たコトバは

よい旅を


なんと丁寧で
なんと律儀な
彼と
もう少し話してみたかった

話せないことの
ああ なんともどかしいこと!

.......

「夕暮れ空」

夕空
群青色に暮れかけて

地平線
桃色に染まる

太陽
赤銅色に輝いて

飛行機
白く煌めき飛び去る

三日月
地平低く爪の先ほどに薄く

金星
一粒の金剛石の如き光


 ああ
 今日が終わるこの時に
 世界のなんたる美しいことか

.......

「旅」

遙か彼方の地平線を
ただまっすぐに じっと見つめて

僕の足は向かっている
雲に霞む遙かな山脈へ

その向こうに何があるのか
僕は地図さえ持っていないけれど

遥か高見の空の際を
ただまっすぐに きっと見つめて
僕の心は駆けだしている
陽射し煌めく青空の上へ

(2007.03.04)

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